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SNSで情報を発信する難しさ〜ある産婦人科医の呟き〜

タブレット

こんにちは、ゆきです。産婦人科医として働いています。

ゆきぞらブログを2020/9/27に始動し、4ヶ月以上が経過。
それと同時にTwitter・Instagram・質問箱と始めてきました。

最近、SNSでの医療情報を発信する難しさについて考えてみたので、雑記として筆を取りたいと思います。

1. ある人への肯定的な言葉が、別の誰かを傷つけることもある

産婦人科はある意味特殊な科だと思います。

妊娠・出産で「おめでとう」と言っている隣で、死産になってしまったり、不妊治療で長年苦しんでいたりする人がいるからです。

Twitterでも、色々な立場の人が色々な声をあげているのが見て取れます。どちらの立場の言い分も分かるなと思いながら眺めることも多いです。

「無事出産しました!」という相手からのリプに、何も考えずに「おめでとう」と返すのが良いのか悪いのか。それで少し悩んだ時期もありました。

病院では色々と心がけが出来ます。例えば流産の人と正常分娩の人の病棟を分けるとか、外来受診の時間を出来る範囲でずらすとか。
しかしブログやSNSでは、全ての人の感情に寄り添った発信をすることは非常に困難です。

何気ない言葉が、他の誰かを傷つけてしまうきっかけになり得るのだろうなということ。それを忘れずに発信することを心がけなきゃなと感じます。

2. 相手の表情が読み取れない

ゲーム

相手がどういう人か分からない、というのも難しい点の1つです。

皆さんも普段の日常会話は良い感じに空気を読みますよね。そして相手の反応に応じて、適切な回答を選択していくことが多いはずです。そこには会話の”間”とか”表情”とか、そういった因子も関わってきます。

普段の外来診療でも、相手の表情や背景を鑑みて少しずつ内容の微調整を行っています。例えばこの人はこんな既往歴があるからこのように話そうとか、この人は〇〇に詳しいから基本から話すと逆に失礼かなとか。この内容は理解してくれているなとか、色々と不安そうだからもう少しお話しを聞こうかな、とか。

ただ、インターネット上の相手となると、得られる情報が少ないことが多いです(場合によっては少しフェイクを入れている人もいますしね)。

そして往々にして、「よく分からないな。この人合わないな。」と思っても、それをフィードバックしてくれることは少なくて、ブロックとかミュートとか、あとは自分の周りのコミュニティ内だけでの愚痴とかで終わってしまう傾向が多いように思います。

自分が発信している内容が、相手にどのように伝わっているのかが理解しづらいというのは、漠然とした不安感があります。

3. 色々な立場の人の目に入る

勉強

ブログを見てくださる人、Twitterをフォローしてくださっている人には、色々な立場の人がいらっしゃいます。年齢層もバラバラ、育ってきた環境もバラバラ、考え方もバラバラ。

自分が正しいと思う意見をお伝えしたとしても、それが全員の納得を得られることはありませんし、そんなつもりがなくても「〇〇の立場の人を蔑ろにしている」という感情を抱かせてしまうこともあるわけです。

私は匿名のただの産婦人科医。どのような立場で情報を発信していくべきか未だに模索中で、たまに露頭に迷っています。

ただ、産婦人科という受診ハードルの高い科を、少しでも身近に感じてもらえるような存在でありたいかかりつけの産婦人科医に繋ぐ存在として、少しでもお役に立てればなと考えています。

幸い医療関係者の方々にも見て頂けたりするので、ご指摘があれば真摯に向き合い、正確な情報を発信し続けていきたいです。

4. やや過激な方がアクセス数を増やせるという事実

偽情報

なんで正確な情報にこだわるのか?というと、見られる情報・拡散される情報が、必ずしも正しい情報とは限らないことを改めて痛感したからです。

なんでインターネットニュースはタイトル詐欺が多いんだ!

と思ったりもしていましたが、その方がページへのアクセス数が増やせるからなんだろうなと、今となってはなんとなく分かります。
記事を読んでもらわないことには、何も始まらないからです。

ただ、医療情報はそうであってはいけません。適当な情報が拡散されると、場合によってはその人の健康を害することにつながってしまうため、医療者としてそれだけは避けたい。

アクセス数は客観的な数として反映されてしまうわけですが、せっかくなのであまり拘らず、ためになる身近な情報が提供できればと考えています。

ゆきぞらブログは収益関係無しに、ある種の趣味として記事を積み上げていけるのが、自分に合っているのかもしれません。

情報
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5. 医療情報には「グレー」が多い

コロナ関連の情報でもよく分かったかと思いますが、医療情報はグレーな部分が非常に多いです。

臨床能力の高い医師ほど、たくさんの鑑別疾患をあげて、様々な可能性を考えながら慎重に診療を進めます。逆に、「絶対にこれだ!」と決めつけて行動する人は、ちょっと危ない人です。

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産婦人科の診療の中でもグレーな部分は非常に多く、ガイドラインに書いてある情報が、必ずしもその人にとっての正解とは限りません。患者背景やその人の希望を鑑みて、色々なことを天秤にかけながら診療を進める必要があります。

質問箱でも様々なご質問をいただいていますが、私はそこで明確な回答をすることは避けています。実際にその患者さんを診察しないと分からないことが多いこと、また正解が1つではないだろうことを考えてです。

ただ、客観的・一般的な情報を提示しつつ、どのようなことに注意するべきなのか、受診のポイントはどこなのかを繰り返しお伝えすることによって、それが誰かの受診のきっかけになったり、症状に向き合うきっかけになったら良いなと思う次第です

ブログやSNSを更新していく中で、今まで思っていたことをつらつらと書き並べてみました。身近な産婦人科医として、少しでも皆さんのお役に立てたら本望です。

これからもゆきぞらブログをよろしくお願いします。

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ABOUT ME
ゆき
◆ 医師(産婦人科) ◆ 県立女子高校→地方国公立医学部 産婦人科医の視点から、正確でわかりやすい情報をお届けします。 twitter:@yukizorablog_Y Instagram:yukizora_yuki
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【そら】
東大医学部→研究医

【ゆき】
◆ 国公立医学部→産婦人科医

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