読者の方から、家庭教師の必要性について質問されました。
中学受験を考えていますが経験がないのでよく分かっていません。集団塾か家庭教師か、どちらが良いのでしょうか?集団塾に通う場合、家庭教師は必要なのでしょうか?そら先生のご意見をお聞きしたいです。
確かに世の中には色んな情報が溢れていて、判断が難しいですよね。仕方がないことですが、それぞれの情報には発信者の意図が隠れています。いわゆるポジショントークというものです。
大手塾の先生は「家庭教師は不要」という一方、家庭教師サービス側は「集団塾よりも個別に対応できる家庭教師の方が良い」などが典型例だと思います。
もちろんそれそれの言い分は正しい面もありますし、それ自体は仕方がないことですが、利用する側は一つの情報だけを信頼しすぎず、常に疑いの目を持って考えることが大切です。
今回は家庭教師側、生徒側の両方の経験を持つ私が考える、「家庭教師の必要性や賢い家庭教師の使い方」をお話しします。
目次
1. 生徒としての経験談
私と姉はどちらも日能研に通っていました。日能研メインで勉強をしていましたが、2人とも小学校6年生の途中から家庭教師の先生にも勉強を教わっていました。
姉の場合、塾のチュータをされていた先生にお願いして、家庭教師として勉強を見てもらっていたようです。私も小学4年生の頃に自習室でその先生に質問をしていましたが、私から見てもすごく優秀な先生だなと思っていました。
私の場合は、当時第一志望だった中学から東大に進学された先生に勉強を見てもらっていました。私にとってはお兄ちゃんのような存在で、毎週勉強を見てもらっていました。自宅で勉強をするのは苦手でしたが、家庭教師の先生がいる時は集中して勉強できていました。塾の費用に加えて家庭教師の費用も負担してくれた両親には本当に感謝しています。
2. 家庭教師側としての経験談
私は大学1年生の頃から家庭教師をしていました。大学6年生の頃まで家庭教師をしていたので、トータル6年間沢山の生徒を見てきました。
一番優秀だなと感じたのは、開成志望の小学生の生徒でした。確か小5から勉強を見ていたと思いますが、とにかく優秀でした。基本的に大手塾を中心に学習されていて、算数でわからない問題をまとめて質問するというスタイルでやっていました。週一回の指導でしたが、しっかり勉強をした上で望んでくれていたので、大変密度が濃かったです。
一方で、勉強をするのをそばで見ていて、詰まったら教えてあげて欲しいというケースもありました。大体は「勉強が嫌いで1人では勉強できないから見てあげてほしい」という感じでした。
もちろんそれでも全然OKなのですが、少ない時間を有効に使うには、予めわからない問題をためておいてもらって、まとめて教えるというスタイルの方が効率的だなと感じていました。同じお金を払うのであれば、少しでも効率の良く活用しましょう。
3. 集団塾か家庭教師かの2択であれば集団塾
さて、それでは本題に入っていきます。
まず集団塾か家庭教師かの2択ということであれば、私なら迷わず集団塾を選びます。理由としては
- 中学受験に成功するための方法論はある程度確立しており、集団塾ではそのカリキュラムに沿って学習できる
- 一般論として集団塾の方が多くの生徒を見てきており、再現性が高い
- 家庭教師は先生によって当たり外れがある可能性がある
- ライバルがそばにいることで勉強のモチベーションになる
などが挙げられると思います。
私の子供が中学受験するといった場合、仮に私に仕事がなくて時間をフルに使える状態であったとしても、私は自分で勉強を教えるのではなく集団塾に通わせます。
問題の解き方を教えることは出来るかも知れませんが、現在の受験業界の状況や子供の伸ばし方などを一番熟知しているのは集団塾の先生だと思うからです。もちろん家庭教師の先生の中にもプロフェッショナルの方はいらっしゃるとは思いますが、それでも私は集団塾に通わせます。
4. 家庭教師の併用のメリット
1. 勉強の効率が上がる
もし経済的に余裕があるのであれば、集団塾をメインにした上で家庭教師の併用を検討してみても良いと思います。家庭教師の先生を雇う一番のメリットは、分からない問題を、時間を気にせず一対一で質問できることで、勉強の効率が上がることです。
分からない問題に関しては質問してその場で解決していくことが大切です。私も塾ではしょっちゅう先生に質問していましたが、状況によっては混んでいて長時間質問しにくい、性格的になかなか質問しにくいというケースもあるかとは思います。そんな時、家庭教師の先生がそばいれば好きなだけ質問することができるので、勉強効率が上がります。
2. 難関校に実際に合格している先生がそばにいる事で、難関校を身近に感じやすい
実際に自分の目標をクリアしている先生がそばにいるというのは大きなメリットです。
どうしても難関校と聞くと、「私が合格出来るのかな・・・」と気が引けてしまうこともあると思います。そんな時に、自分の身近に自分の志望校に合格しているような先生がいれば、志望校合格への心の壁が少し下がる気がします。
私も当時、家庭教師の先生から
「この成績なら大丈夫だよ」
「周りには成績が悪かったけど合格している人も結構いるよ」
などと言って貰えたことで、自分も合格できるという気持ちになりました。
大人になってから思うのですが、本気で合格できると思っている人と、心のどこかに「どうせ無理だろうな・・・」と思っている人では、成功確率に差が出るような気がします。自分の心のブレーキを外す意味でも、先輩がそばに入れくれることは効果がある気がします。
3. 人生の先にいる先輩から、合格後の生活や大学生活について話を聞ける
受験以外の話も聞けるというのも大きなメリットの一つです。どうしても塾や学校だと学年ごとに分けられるので、自分よりも先にいる人たちから直接話を聞く機会は限られてしまいます。
ですが、歳の離れた人と話すというのは本来は非常に大切なのです。その先輩の経験談を聞くことで自分のモチベーションをあげたり、失敗談から学習することで自分の成功確率をあげたりすることができるからです。
実際に私も、家庭教師の先生から志望校での学校生活の話や東大での生活の話をお聞きする事でモチベーションを保っていました。
もちろん自分で行動することで色んな先輩と繋がることはできますが、周りにそのような人がいないという方は、家庭教師を利用するというのも一つの手だと思います。
今回は家庭教師の必要性と賢い使い方について解説しました。いかがだったでしょうか。
家庭教師は必須ではないですが、きちんとした使い方をすれば非常に有効だと思います。今回のテーマについても今回の記事だけでなく色んな人の意見を聞きながら、それぞれのご家庭で判断されることが大切だと思います。
もう少し詳しく聞きたいことがある方は、コメントいただければ可能な限りお答えしますので、ご遠慮なくご連絡ください。
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