私が所属していた研究室には、いろんな大学の医局から大学院生が研究しに来ていました。新しい先生がいらっしゃるたびに、その先生に研究室選びや外勤などの話を聞いてみましたが、医局によって外勤や研究日、人事の希望が通るかどうかなどに大きな違いがあるなと感じました。
大学院生にとって、自分の希望の研究室に行けるかどうかは重要な問題ですし、特に家庭のある方は大学院時代の待遇についてもしっかりと検討する必要があると思います。
そこで今回は、大学院生が医局を選ぶ上で最低限リサーチしておいたほうがよいなと思うことをまとめてみました。参考になる箇所があれば幸いです。
目次
1. 研究室の選択の幅や自由度
研究室をどの程度自由に選べるかは、かなり重要だと思っています。
私の場合は幸い恵まれており、自分の行きたい研究室の希望を聞いて、斡旋してくださいました。周りを見ていても、自分の希望する研究室に斡旋してもらっているケースが多かったです。そのため、自分の大学以外の研究室に行って研究している同級生も多いです。
一方で、大学の同級生を見ていると、自分の医局の研究室しか選べないというケースも聞きます。中には、大学院進学前からすでに(希望していない)研究室を指定されてしまっているケースもありました。
研究室選びは非常に大切なので、どの程度自分の希望を聞いてもらえるのかリサーチしたほうが良いと思います。
2. 研究日の制限や大学での無給労働の有無
研究日についても、かなりムラがある様に感じます。私の周りには、週1回のバイト以外は全て研究日と言う方がいる一方、研究日は週3日で、足りない分は土日に補っていると言う先生もいます。中には、大学病院で無給に近い条件で当直をしている先生もいますし、週2回、9-17時で無給労働している先生もいました。
研究に集中できる年数についても違いがあります。4年間丸々、研究に使って良いという医局もあれば、2年間は臨床業務をして残りの2年で研究しなさいという医局もありました。
大学院期間中にどの程度研究にウェートを置きたいかは人それぞれだとは思いますが、それでも研究時間を確保できない上に無給労働のため金銭的にも厳しいというのは流石に問題な気がするので、しっかり聞き込みをする事が大切だと思います。
3. 外勤・バイトの斡旋
外勤先の斡旋についても、医局によってまちまちだと感じます。大学院生がきちんと生活できる様にバイト先を斡旋してくれる医局がある一方、完全に各自におまかせというケースもあります。
バイトは個人で探すこともできますが、中にはバイトを原則禁止としている医局もある様です。その場合、学振などの外部資金を獲得する、金銭面は配偶者にサポートしてもらうなどの工夫が必要になってきます。
研究や臨床に打ち込める環境はもちろん大切ですが、経済面で生活に支障をきたすのは流石に問題です。毎月貯金が減っていく状態で研究を続けるのも精神衛生上良くないので、しっかり聞き込みをするべきだと思います。
4. 卒業後の進路
卒業後の進路についてもかなり違う印象です。
周りを見ていると、医局に斡旋してもらって留学し、研究を続けている先生もいる一方で、周りには所属する医局の関連病院や大学病院で働く事が前提とおっしゃっている先生もいました。
私の医局の場合は、一旦研究から離れて大学病院や関連病院で臨床業務を行っても良いし、国内外の研究室で研究を続けるのもよいというスタンスでした。もちろん全員の希望を叶えるのは難しいかもしれませんが、一人一人の希望をきちんと聞いてくださるというのは大変ありがたかったです。
元々臨床に戻るつもりでも、研究を始めてみたら意外に楽しいので続けたいというケースもあると思うので、卒業後の進路の自由度についてもしっかりリサーチするほうがベターです。
最後に、教授が代わると医局のルールがガラッと変わるケースもあるので、注意が必要です。教授が退官されるまでの期間についても頭に入れておくと良いです。
今回は、私が感じている、大学院生が医局を選ぶ上で最低限リサーチしておいたほうがよいなと思うことをまとめてみました。いかがでしたしょうか?
すべての希望を通すことはなかなか難しいですが、できる限り自分の希望を尊重してくれる様な医局を選べると良いですね。使えるつては全て使って、しっかりリサーチする事が大切だと思います。
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