非医療従事者向け記事

医師が情報発信することの意義について

発信

先日、ゆきさんが医師がSNSで発信することの大変さについて記事を書いてくれました。

タブレット
SNSで情報を発信する難しさ〜ある産婦人科医の呟き〜 こんにちは、ゆきです。産婦人科医として働いています。 ゆきぞらブログを2020/9/27に始動し、4ヶ月以上が経過。それと同...

確かにゆきさんを見ていると、医師が医療情報を発信することは大変だと感じます。ですが、SNSでのコメントを見ていると、やはり、医師が医療情報を発信することは大切なんだなと感じます。

そこで今回は、医師が情報発信することの意義について書いてみようと思います。

1. 自己研鑽や日常診療、そして研究はもちろん大切

医師

大前提として、医師として自分の専門性を磨くことは大切です。善意の上での行為だとしても、間違った知識を元に診断や治療をしてしまうと、患者さんにたいして害を与えてしまう可能性があるからです。

また、自分の専門性を磨くだけでなく、その成果を日常診療を通じて還元していくことも大切だと思います。

加えて、研究によって新たな知見を発信していくことも非常に大切だと思います。現代の医療は先代の方々が新しい知見を論文という形で発信・蓄積してくださったことで成立しているので、私たちも後世のために新たな知見を発信していくべきだと思うからです。

2. 非医療者の方に、病気の予防や受診が必要な症状などの知識を広めることも大切

1. 医療従事者と非医療従事者との間には壁がある

医師

これまで書いてきたような「専門性を磨くこと」であったり、「研究成果をあげていくこと」はもちろん大切ですが、それだけだと、非医療従事者と医療従事者の間の壁が中々壊れて行かないように思います。

臨床現場で患者さんと話していると、思いもしないような事で悩んでいたり、引っかかっていたりすることが多々あります。私たち医療従事者にとっては当然なことであっても、非医療従事者の方にとっては当たり前でないことも少なくないはずです。そしてそれは当然だと思います。両者の障壁を取り除いていくことは難しいですが、非常に大切なことだと感じます。

2. 今後はオンライン診療がますます広まっていく

コロナの流行が追い風となって、ここ最近、オンライン診療を求める声が増えてきたように感じます。実際、オンライン診療サービスも目にするようになりました。

これからどのようにサービスとして浸透していくのかは不透明な部分もあるかもしれませんが、やはり医療情報へのアクセスの障壁を低くするという観点では、非常に有用だと感じます。少なくとも病院で受診するよりは、医師と話すハードルは下がるように感じます。

もっというならば、今後は医師にかかる前に自宅で簡易的な診断が可能になるかもしれません。具体的にいうと、症状やバイタルサイン(体温、血圧、心拍数。呼吸数など・・・)を測定して入力することで、考えられる病気や重症度を予測し、受診するべきかどうかアドバイスしてくれるかもしれません。

3. 不特定多数の非医療従事者の方へ向けた情報発信も大切

このように、オンライン診療のようなアプローチはもちろん大切ですが、それでも不十分なように感じます。なぜなら、これらの方法だけだとアプローチできる人が限られてしまうからです。

例えば、病気の予防をするには、まだ健康な状態の時から予防の大切さを理解し、生活習慣等を改善していく必要があります。その為には、不特定多数の健康な非医療者の方へ向けて情報を発信していく必要があると思います。

また、対象者が非常に多いような疾患やイベントに対しても、不特定多数に向けた情報発信が大切になってくるように感じます。

加えて、専門性の高いような内容については、正しい情報を発信できるような人が限られるかもしれません。そういった専門性の高い内容についても、情報発信の価値は高いように思います。

3. 非医療従事者の方に正しい知識を広めていく必要がある

1. ネット上には間違った情報が溢れている

偽情報

これまで書いてきたように、医療情報の発信は非常に大切です。ですが、現状、インターネット上には間違った医療情報が溢れています。

一人の人間が書いている場合、ある程度バイアスがかかってしまうことは避けられないかもしれません(それはこのブログも同じです)。ですが、ネット上の記事は、何かしらの意図を持って書かれていることも少なくないです。

その為、特定の病院やサプリメントに誘導しているように感じてしまうこともあります。ひどい場合には、医療関係者でない人が記事を書いていたりすることもあるようです。

2. 専門性のある医師がオープンな場で情報を発信していくべき

ここまで色々と書いてきましたが、正しい医療情報は私たち専門家が発信していくべきだと思います。

医療は細かい専門分野に分かれているので、一人の医師だと必ずしも全て正しい内容を発信できるとは限りません。ですが、オープンの場で発信し、間違っている箇所があればお互いが指摘し合えるような状況があれば、どんどん質の高い情報になると思います。

「専門性を磨くこと」であったり、「研究業績をあげていくこと」に比べると、多数の非医療者への発信活動は医師の世界では中々評価されにくいように感じますが、それでもやはり発信活動は大切だと感じます。

尊敬する先生方の中には実名で専門分野の情報を発信されている方もおり、頭が下がります。また、みんパピやこびナビなど、医療従事者が中心となって情報を発信されている団体も、本当に素晴らしいなと感じます。

私たちもまだまだ未熟ですが、マイペースに情報を発信を続けていければと思っています。

今回は医師が情報発信することの意義について書いてみました。いかがでしたでしょうか。

多くの医師が、医師の間だけでなく、よりオープンな場で情報を発信していけるような環境が整っていけば良いですね!

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そら
医師・研究者 | 妻(@yukizorablog_Y)と医師夫婦ブログを書いてます | 医療や教育に関する記事を残していこうと思っています。
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