以前、こんな質問を頂きました。
難しい質問ですね。息子さんの特性や境遇にもよりますし、お子さんがどんな進路を希望しているのかにもよると思います。
あまりにも確率の低い道を選ぼうとしていたり、常識を逸脱した道に進もうとしていたら、大抵の親御さんは心配すると思います。
今回は我が家のケースをお伝えし、その上で私の考えをお話ししようと思います。同じような悩みを持つ方の参考になれば幸いです。
目次
1. 我が家のケース
1. 中学受験時
私の親は比較的教育熱心でした。中学受験のきっかけを作ってくれたのは両親ですし、環境を整えてくれたのも両親です。
年末年始に同級生と話した際に聞いてみましたが、やはりほとんどの人が親から中学受験の選択肢を提示されて、中学受験を選択肢したようです。
我が家の場合は両親が中学受験を考えていたようで、最初に姉が塾に通っていました。そのあとを追うようにして、私も4年生から塾に通うようになりました。
私の場合は両親主導で中学受験を始めた形ですが、両親は決して無理やりやらせるというスタイルではなかったです。うまいこと私を誘導しながら、時には論理的に説明して、私を導いていたように思います。
私は友人の兄が通う私立中学校の文化祭によく連れて行ってもらっており、気付いたらその学校に行きたいと思っていました。結果的に、(私は少なくとも自分の中では)自分自身で目的を持って勉強を進めていました。
小学6年生の時に一時的に反抗期になったこともありましたが、親が私をうまくいなしてくれました。その際も勉強を強制されるのではなく、「勉強をやめたり試験を受けなかった際にどうなるか」に関して客観的な事実だけを伝えられ、その上で判断は委ねられました。
そのように扱われると、不思議と冷静になるものです。子供ながら、「ここでやめてしまってはせっかく頑張ってきたのに志望校に行けなくなる」と思い、努力し続けました。今思いかえすと、両親は子供の扱いが本当に上手かったなぁ・・・・と感じます。
2. 大学受験時
中学入学時に両親から
「中学校に入ったら、自分の責任で勉強しなさい」
と言われました。実際に中学入学後は両親から勉強について口出しされることがほとんどなくなりました。
中学入学後は同級生と遊んだり、部活に打ち込んだり、漫画を読んだり・・・・と、小学校時に出来なかったことを思う存分楽しみました。その一方で、元々真面目な性格だったので、中学生の頃からコツコツと勉強していました。
両親は基本的に私の勉強に関してはノータッチでしたが、陰で支えてくれました。親ネットワークで仕入れた塾の情報を教えてくれたり、塾のお金を払ってくれたり、毎日手作りの料理を作ってくれたりと、本当に多方面でサポートしてくれました。
当時はまだ子供だったのでそのありがたみを理解しきれていませんでしたから、今こうして働いてお金をいただく立場になると、本当にありがたかったなと感じます。
高校2年生の頃になると、大学受験の志望校を考えるようになりました。その際も、どの大学を受けるか、どの科類にするかについては自分で決めるよう言われ、一切干渉されませんでした。そのため、自分自身で先輩に相談したり情報を集めたりして決めました。
当時は高3まで部活中心の生活でしたし、高3の秋は文化祭に熱中していました。普通に考えると心配だったと思いますが、特に咎められることなく、好きにするよう言われました。強く口出しされることがなかったので、私の進路に関してあまり気にしていないのかなと思っていましたが、東京大学に合格した際に泣いていた両親を見て、心の中では心配してくれていたんだなと気づきました。
3. 学部選択時
大学入学後は生活面や進路に対してますます口出しされなくなりました。姉は門限が厳しく22時には家に帰って来るよう言われていたようでしたが、私の場合はかなり柔軟に対応してくれました。
医学部進学後も部活中心の生活を送っていましたが、一切干渉されませんでした。この頃には自分の進路は自分で決めるという自覚もあったので、自分自身である程度コントロールすることができたように思います。
4. 研修時
大学卒業後、2年間の初期臨床研修を行いました。この2年間の研修中に色々な診療科を回り、自分の専門診療科を決めることになります。私の場合はどの診療科に進むかかなり迷いましたが、こちらに関しても事後報告でした。特に反対もされなかったです。
ただし、私が臨床研究や論文執筆の楽しさに気づき、次第に気持ちが研究よりに移っていく様子を知った際は、父がやや心配していたそうです。どうやら研究者ではなく医師として働いて欲しいという気持ちがあったそうです。
ですがあからさまに反対されることはなかったです。私自身、自分が進みたいと思った道を曲げようとも思っていませんし、そのような性格も両親は知っていたのだと思います。
2. 進路についてどこまで干渉するべきか
ここまで書いてきた通り、我が家の場合は基本的に両親から情報を提示されたり、両親の考えを伝えられることはあるものの、最終判断は常に任されてきました。
それは高校の先生方も全く一緒で、何かを強制されることは少なかったです。基本的に自由に任せるけど、責任は自分で取るようにといったスタイルでした。
初期研修も主体的に意見を言えば色々とやらせてもらえるというような病院を選びましたし、今の研究室もそのような環境で大変居心地良いです。
このような「自由・自己責任」スタイルが私に合っていたのか、それともこのような教育をされたから今のような性格になったかわかりません。いずれにせよ、自分の納得した道に進みたい私にはぴったりだったように思います。(ただし、これは私の特性も関係しているので、全ての人に当てはまるかは分かりませんが・・・・)
私にもし子供ができたら、子供が中学生になるまではある程度干渉すると思います。小学生の時点では、人生の選択肢をそもそも知らないですし、先を見据えて努力できる子供は少ないと思うからです(私自身もそうでした)。
一方で、中学入学後は基本的に子供の判断に任せようと思います。なぜなら、私自身が自分の納得した道でないと進みたくないと思っていたからです。
子供の意見を聞き、その上で必要な情報や事実を伝えてあげたいです。場合によっては自分の考えを伝えるかもしれませんが、いずれにせよ最終的な判断は子供に任せたいです。そして子供がその道に進みたいのであれば、親としてそのための環境を整えてあげたいなと思います。
3. お子さんの進路で悩む親御さんに伝えたいこと
お子さんの進路にどれくらい干渉するべきかについては難しい問題です。同級生を見ていると、少なくとも小学生ないしは中学生のはじめの頃までは両親がしっかりと干渉している家庭が多かったように思います。
一方で、両親が干渉しすぎる故、両親から隠れてゲームをしていたり、自分の希望しない分野に進んでしまって後悔したりという例も見てきました。
また、他人の判断に常に従ってきたので、自分の頭で考えて戦略を練ったり、不測の事態に対応したりすることができない人も見てきました。
それらの経験を踏まえると、時期によってどれだけ干渉するかを変えていくべきだと思います。そして上手に干渉するには、
- 小さい頃からしっかりと信頼関係を築く
- 子供が進路を選ぶ際は適切な情報を与えた上で最終的な判断はまかせる
- その際に、場合によってはうまく誘導してあげる
- 一度道を決めた際は、陰でサポート・応援する
ことが大切なのではないかと感じています。
今回は、子供の進路に対してどこまで干渉するかについて書きました。いかがだったでしょうか。
どこまで干渉するかについてはケースによるので一概には言えませんが、少しでも参考になる箇所があれば幸いです。
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