メディアで取り上げられる東大生、東大医学部生と現実のギャップとは？

先日、こんな質問を頂きました。

そこで今回は、メディアで取り上げられている東大医学部生と現実のギャップについて、思うところを書いてみました。

参考になる箇所があれば幸いです。

1. メディアは印象操作している気がする

率直にいうと、メディアは東大生や東大医学部生について、印象操作しているような気がします。特殊な能力を持った方や、特殊な考えを持った方を取り上げ、それがあたかも集団の大多数であるかのように報道する傾向があるように感じます。

私自身は頭脳王という番組をしっかりみたことはないのですが、多少の演出があるのではないかという意見もあるようです。これについては、カガミル先生の記事をぜひ読んでみて下さい！

2. クイズ番組の問題で高得点を出せる東大医学部生は少数

よくクイズ番組を見た方から、東大生ってすごいわねーと言われることがあります。

ですが、正直に言うと、私はわからない問題がほとんどだと思います。そして、同級生の大多数も同じようなものだと思います。

クイズの知識は普通の日常生活や受験勉強ではとてもカバーできるものではないです。私の友人にもクイズ番組で活躍している人がいました。確かに彼は優秀で知的好奇心が旺盛なんだろうなと感じますが、クイズの訓練を昔からしていたというバックグラウンドがあります。

なので、ごく普通の東大生にクイズ番組の問題をといてみてと言っても、無理な話です。

例えるなら、プロサッカー選手に突然、プロ野球選手に混ざって試合に出てくれと言っているようなものな気がします。

3. 処理能力と努力できる能力は確かに高いと思う

「クイズで培った知識以外も高いように見える」とのことですが、確かに処理能力と努力できる能力は世間一般よりも高い気がします。そして、一定数、信じられない能力を持っている人がいるのも事実です。

私の中高の同級生には、数学オリンピックで毎年金メダルをとっている方がいました。あまりもレベルが違いすぎて、比べるのもバカらしくなるレベルです。

でも、私が見る限り、少なくとも大多数は継続と努力で積み上げてきたように感じます。

4. メディアはある一面だけに光を当てて、そこをさらに強調しているにすぎないと思う

私が同級生を代表するのもおかしな話なので、私個人の話をさせて下さい。

このブログを読んでくださっている方の中には、経歴だけ見てすごいなと感じる方がいらっしゃるかもしれません。ですが、本当にそんなことないのです。

私は小さい頃から、塾に入って勉強してきました。運良く志望校に合格し、優秀な同級生に揉まれて知らず知らずのうちに切磋琢磨してきました。東京大学でも同様に、優秀な友人に囲まれて過ごしてきました。ただそれだけなのです。

確かに処理能力と努力できる能力は周りより高いのかもしれませんが、それは人間の無数にある能力のごく一部過ぎません。そこだけスポットライトを当てられてすごいと言われても、得意分野なので当たり前だと思うのです。

実際に医師として働いたり、研究をしている中でいろんな人に出会いましたが、この部分は私より遥かに能力が高いな・・・と思うことだらけです。そんなところを学びながら、生きているのが正直なところです。

5. 質問者さんへ

確かに異次元の能力を持っている人もいますが、少なくとも私はそうではないです。あくまで数ある能力の一部が周りよりも優れているだけで、足りない能力も沢山あるというのが正直なところです。なので、過度に神格化したり、一歩引いてしまう必要はないと思います。

ただ、処理能力や基礎学力、努力できる能力が高いというのは事実なような気がするので、そういった面で、参考になる箇所はあるかもしれません。子育ての参考にしたい・・・と思われる方に向けて過去記事を公開しているので、興味のある方はぜひ覗いてみて下さい。