こんにちは、そらです。東大医学部を卒業し、現在は医師・医学研究者として働いています。
先日、質問箱にこんな質問をいただきました。

確かに、中高一貫校の中にも、成績によって一部の生徒は中学から高校に進学できないというケースはあると思います。
そこで今回は、筑駒中学→高校の進学事象についてお話します。筑駒中の受験を考えている方の参考になれば幸いです。
なお、筑駒の基本情報を知りたいという方は、こちらの記事をご参照ください。

1. 成績が悪くても原則進学出来る

筑駒中に入学する生徒は120人程度ですが、基本的には全員が筑駒高の進学出来ます。中学生に頃は実力テストは行われず、試験といえば年に3回の期末試験くらいです。期末試験も、自分の大体の順位は分かりますが、正確に告知されることはありませんし、親にも伝わりません。

そんな環境なので、お互いに成績を気にするという雰囲気は強くないです。勉強ができないから気まずいとか、学校に来なくなるみたいな話はあまり聞きませんでした。
中には途中で学校に来なくなってしまって、そのまま退学する生徒もいましたが、少なくとも成績が悪くて進学出来なかったという話は、私は聞いたことがありません。120人の大半がそのまま内部進学し、高校入学の40人と合流するというイメージです。
2. 内部生も高校入試を受けさせられる

あまり知られてないのかもしれませんが、実は内部生も、高校入試の日に全く同じタイミングで試験を受けさせられています。
形式上、受けた形にしなくてはいけないのか、同じタイミングで試験を受けさせることで学力を把握したいのか、意図はよく分かりません。
内部生からすると、何点とっても必ず進学できる上に、自分自身でさえ成績を知ることができないので、正直ほとんどモチベーションは湧かないです。この試験のために勉強しているという生徒は、少なくとも私の周りにはいませんでした。
3. トップ層は内部進学者だが、平均点は高入生の方が高い
個別の成績は公表されないですが、全体的な出来については担任の先生から漏れてきます笑
学年によって変わるとは思いますが、私の時は
- 平均点で見ると、高入生の方がかなり高い
- トップ層は内部進学者が多い
- 数学は内部生 > 高入生
- 英語は高入生 >>> 内部生
と言われました。人にもよりますが、数学の点数が高い主な理由は中学受験の頃の貯金な気がします笑
4. 内部進学制度についての考え

大学生の頃に家庭教師をしていた生徒の中には、中高一貫校に入学したが、成績が悪くて内部進学出来なさそう・・・・という子もいました。
また、少し話は違いますが、東大理三生の中には、進学振り分け制度のせいで、医学部医学科への進学を希望するも叶わないという生徒がごく少数いました。
確かに試験である一定の点数を取らないと進学出来ないという制度は、定期的な学習するモチベーションを強制的に高めるというメリットはあると思います。
ですが、大学受験の勉強に固執せず、自分の興味ある分野に熱中できる期間は、本当に貴重だと思います。
私はどちらかというと、部活をやりながらコツコツ勉強していたようなタイプだったので、大学受験とは関係ない分野に突出していたり、信じられないくらい教養がある同級生たちがすごく魅力的に見えました。
私の友人の中には、中学時代に全然勉強していなかった(ように私からは見えていた)けれども、大学以降で(おそらく必死に勉強して)、今ではバリバリ働いている人もいます。久しぶりに会って話していると、非常に優秀だなと感じます。
もちろん定期的な学習が大切なのはいうまでもありませんが、勉強以外のことに熱中する人が多いような筑駒の内部状況を見ていると、生徒側としてはこの制度は続いて欲しいなと思います。
今回は筑駒の内部進学事情についてお伝えしました。いかがでしたでしょうか。
成績をあまり気にせず、好きなことに打ち込める環境があるというのが、筑駒の魅力のような気がします。実際に筑駒には、目先だけを考えずいろんな分野に熱中している生徒がいました。
筑駒受験を考えている方の参考になれば幸いです。
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