医学生・研修医向け記事

早い段階から医学論文を執筆するために大切な事

論文
そら

こんにちは、そらです。東大医学部を卒業し、現在は医師・医学研究者として働いています。

最近同級生から、医学論文の執筆について質問されることが多いです。留学やステップアップを見据えて、医学論文の執筆を考えている人も少なくないと思います。

そこで今回は、私の周りでたくさん論文を書いている人の状況も踏まえて、早い段階から医学論文を執筆するために大切な事というテーマで記事を書いてみました。研修医の先生や医学生の方の参考になれば幸いです。

1. 良き指導者を見つける

指導者

最も大切だと思うのは、良き指導者を見つけることだと思います。

私は研修医の頃からこれまで、多少なりとも論文を書いてきましたが、全て初期研修の頃に指導して頂いた先生のおかげだと思っています。

何人かの先生に指導して頂いたのですが、論文の書き方から投稿の仕方、リバイスの返事の仕方まで手取り足取り教えて頂きました。初めての論文を書いた際にはほとんど知識もなかったので、本当に一から教えて頂きました。

これまで何人もの先生に指導して頂きましたが、どの程度指導してくださるかは本当に人それぞれです。ほとんど原型のないくらいまで直してくださる先生もいれば、サラッとコメントして返してくださる先生もいます。

また、注意深くみていると、先生によって微妙に癖があったり、書き方が違ったりします。できる限り色々な先生に見てもらいながら、各先生の良いところを吸収していくことが大切だと思います。

2. 症例報告できるような症例や、データベースへアクセスしやすい環境に身を置く

 データベース

研修医の先生が最も取り組みやすいのは症例報告だと思います。ですが、症例報告と言っても、全ての症例が題材になりうるわけではありません。

新規性が高かったり、学びのあるような症例を選ぶことが非常に重要になってきます。そのためには、題材になりうる症例に巡り合う可能性が高い場所に身を置く必要があります(特定の疾患の患者さんが多い病院や、珍しい疾患が集まってくる診療科など)。

また、臨床研究をする際は既存のデータベースを利用させて頂けると可能性が広がります。もちろん研究にさせて貰えるよう、普段から仕事に取り組んでいたり、信頼できるような人物であることも大切ですが、何より質の高いデータベースがあるような環境に身を置くことが大切だと思います。

研修病院を選ぶ際は、この辺りもしっかりリサーチしてみても良いかもしれません。

3. 医療統計、疫学の勉強をする

統計学

以前に医学論文を読むためには医療統計や疫学の知識が必要という記事を書きましたが、臨床研究に関する論文を書くにも医療統計や疫学の知識が必要になってきます。

発信
医学論文への抵抗を無くすために大切な事医師は抄読会で医学論文を発表したり、日常診療のために論文から知見を得たりする機会があると思います。ですが、医学論文に苦手意識のある方も少なくないようです。そこで今回は医学論文への抵抗を無くすために大切な事について書いてみました。...

よく何から勉強すれば良いですかーと聞かれることがあるのですが、まずはICR-臨床研究入門の講義を見ることをお勧めしています。

このサイトでは、国立がんセンターの先生方が「臨床研究教育プログラムの作成と普及」を目的として、教育プログラムの提供、臨床研究に関する最新情報や役立つ情報の提供、および臨床研究に携わる人々への情報交換の場の提供行ってくださっています。

無料で見れる上に、クオリティーも非常に高いので、正直これを見ればかなり知識がつくと思います。研修医の頃は本当にお世話になりました。ここで講義されている先生の授業を受けるために、東大の大学院の授業にもぐったりしていました。

その上でさらに詳しく知りたいという方にはこのシリーズを読んでみることをお勧めします。

4. 解析ツールに慣れる

プロフラミング

実際にデータを解析する際には解析ツールを使う必要があります。

私はRを使って解析していますが、初めて使われる方には、EZRやSPSS、JUMPなどをお勧めしています。

SPSSとJUMPは有料なので、施設で契約している方は検討してみてください。そうでない方は、無料のEZRを使用されるのが良いのではないかと思います。

正直これらのツールについては、基本的な操作を人から教えてもらった上で、自分で色々と試してみるのが早いと思います。もし身近に詳しい方がいたら聞いてみるのが良いと思いますし、いないようであればハンズオンセミナーなどの利用すると良いと思います。

5. 論文の書き方を勉強する

いざ論文を書く際には、論文の書き方についてある程度勉強する必要があります。私もいろんな本を読みましたが、症例報告の書き方について最も参考になったのは、以下の本です。

研修医の時に読みましたが、題材の選び方や論文の書き方など、本当に参考になりました。

臨床研究に関する論文を書く際に最も役に立った本は、以下の本です。

この本は有名なので読んでいる方も多いかもしれませんが、本当に役に立ちます。今でも定期的に読み返すことがあります。

もし余裕があれば、以下の本も是非読んでみてください!

あまり周りで読んでいる人を見かけないのですが、個人的には大好きな本です。

これらの本を読んだら、あとはとにかく書いてみると良いと思います。最初はかなり直されると思いますが、書いていくうちに少しずつなれてくると思います。

早い段階から医学論文を執筆するために大切な事について、思うところを書いてみました。いかがでしたでしょうか。

私よりも論文をたくさん書いている先生はたくさんいますが、彼らをみていても、やはり良い指導者、良い環境に恵まれているように感じます。

研修医の先生や医学生の方の参考になれば幸いです。

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ABOUT ME
そら
東大医学部→医師・研究者 | 妻(@yukizorablog_Y)と医師夫婦ブログを書いてます | 医師・研究者のキャリアや科学的根拠に基づいた医療情報を発信 | 火・木・土・日の19時に公開 |
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【そら】
東大医学部→研究医

【ゆき】
◆ 国公立医学部→産婦人科医

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