こんにちは、そらです。東大医学部を卒業し、現在は医師・医学研究者として働いています。
昨日、「中学受験におけるゲーム・漫画との付き合い方」に関してそら母が記事を書いてくれました。

ですが、昨日の記事はあくまで両親から見た「中学受験におけるゲーム・漫画との付き合い方」であり、実際に私がどのように感じていたのかという視点では議論できていません。
そこで今回は、私自身が小学生から高校生の頃を思い返し、「中学受験におけるゲーム・漫画との付き合い方」について思うことを書いていこうと思います。
お子さんをお持ちのご家庭の方には参考になる記事だと思いますので、前回の記事を読んだ上で、今回の記事をご覧頂けますと幸いです。
1. 中学受験におけるゲーム・漫画との付き合い方[総論]
1. ゲームをやる事自体は悪くないと思う

そら母が言うように、ゲームに関する考え方は人それぞれだと思います。
私はゲーム自体は悪いものだと思っていません。
なぜなら、ゲームで養われる感覚は人生で役に立つ事もあると考えるからです。
例えば、ゲームを通じて友人とのコミュニケーションを図る事ができます。私の場合もゲームを通じて友人たちと仲を深める事ができました。
さらに、コンピューターゲームが好きで熱中していれば、プログラミングやコンピューター関連の知識が自然と身についていく可能性があります。
また、最近の手術はモニター上で術野を見て操作する事も多いですし、ロボットを使った手術も普及してきています。これらの操作は、幼い頃からゲームに慣れ親しんできた人の方が向いているかもしれません。
今後は働き方もさらに多様化していくと思いますし、思わぬ形でゲームで身につけた技能が役に立つかもしれません。必ずしも「ゲーム=害」というわけではないと思います。
2. 受験期間中は控えるべき

このように、私はゲームに対して否定的というわけではないのですが、
中学受験の準備期間はゲーム時間を制限する必要がある
と思います。
と言うのも、当然ながら受験勉強にさける時間が減れば減るほど、周りに対して不利になってしまうからです。
特に直前期になればなるほど時間の大切さは増していきます。私自身はこれまでの人生で
- 複数のことを同時に行うことをなるべく避ける
- その時期毎に集中すべきことを絞り、それに集中する
- その時期に行うべきこと(その時期にやることで効率が良いこと)を考える
ことを大切にしてきました。そのため、ゲーム自体は全く否定しませんが、ゲームは小学校低学年や中学生など、比較的時間のある時期に行い、試験前は勉強に専念するべきだと思っています。
3. 中学受験時については両親がコントロールしてあげるべき

時期毎に何をするべきか考え、自分自身をコントロールすることが大切なのは前述の通りですが、小学生時点で自分をコントロールできている人は多くないです。
実際に当時の私も、自分1人の力で自分自身をコントロールすることはできていませんでした。もちろん子供にもよりますが、私のように没頭してしまうタイプの子供には、ある程度両親がコントロールしてあげる必要があると思います。
ただしそのためには、親子の間に一定以上の信頼関係ができていることが必要だと思います。信頼関係がないと、子供が強く反発してしまい逆効果となる可能性も考えられるからです。
そうならないために、小さい頃からしっかりとコミュニケーションをとっておくことが大切だと思います。
そら母が3歳までに心掛けていたことは別の記事にまとめてあるので、よければこちらもご参照下さい。

2. 中学受験におけるゲームとの付き合い方[各論]
1. 家族全員でルールを決める

これは非常に大切だと思います。やはり子供がきちんと納得した上でルールを決めた方が守りやすいと思います。
また、家族内で方針を統一させておく事も大切です。
そら母も書いていた通り、夫婦間で方針に違いがあると、子供自身がどちらに従えば良いか分からなくなったり、両親に対して不信感を持ってしまう可能性があります。きちんと家族で話して一定のルールを決めることが大切だと思います。
2. ゲームする日は学習前にやる
これは正直意識していませんでしたが、言われてみれば「確かにそうだな」と思いました。
性格にもよるのかもしれませんが、私の場合は勉強後にゲームができると思うと、どうしても早く終わらせようという気持ちが働いてしまい集中力が低下します。
同じ勉強時間でも、集中力によって得られる効果はかなり変わると思っているので、私のようなタイプはゲームをしてから勉強する方が効率的だなと思いました。
3. ルールを守れなかったら回収
これは意見が分かれるかもしれません。
今思い返すと、私の場合は自分自身でコントロールすることができず、結果的に夜に隠れてゲームしていたりしたので、ある程度両親がコントロールしてくれて感謝しています(もちろん姉のように自分自身でコントロールできるのがベストではありますが・・・・)。
ですが、小学生の頃はやはりゲームがしたかったので、当時はかなり反抗しました。我が家でうまく行ったのは
- 私自身、成績をあげて志望校に合格したいという気持ちが強かったこと
- 家族間の信頼関係が出来上がっていたこと
が大きかったのではないかと思います。
実際に同級生で、家でゲームをできないから中学校に遅くまで残ってゲームをしていた人もいました。こうなってしまうと本末転倒です。
全てのご家庭で適応できるかどうかはわかりませんが、1例として参考にして頂ければと思います。
4. 受験の数ヶ月前からは封印

以下の記事に書いた通り、小学6年生の頃に塾に強力なライバルが現れました。

彼に勝つ為に必死に勉強したので、6年生の頃は正直ゲームどころでは無かったです。その為、家族内でゲームで揉めることはほとんど無くなったように思います。
やはり理想は「勉強に熱中してゲームが目にはいらない」ことだと思いますが、この状況を作り出すには本人が勉強するモチベーションを見つけなければなりません。
私の場合、
- 憧れの志望校に合格したい
- ライバルよりも良い点数を取りたい
- 家族や友人たちの期待に応えたい
という想いがモチベーションになっていたように思います。
3. 中学受験における漫画との付き合い方[各論]

これについても賛否両論があると思います。
確かに筑駒の同級生の中には、小学生の頃から漫画を読んでいた人もいました。私の場合は、小学生の頃に漫画の存在をあまり知らなかったので、漫画が欲しいと強く思うことはありませんでした。
これは私にとって幸運だったと思います。と言うのも、中学に入って漫画に出会った途端、「なんて面白いんだろう」と感じ、熱中してしまったからです。
一時期は本当に漫画を読むのが楽しくて、1人で朝から晩まで読んでいた事もありました。私自身は、小学校の頃に漫画に触れなくてよかったなと思っています。
4. 中学受験を検討されているご家庭にお伝えしたいこと

中学受験は決してゴールではありません。これまでの記事で書いてきた通り、
中学受験を通して基礎学力や学習習慣を身につける
ことが大切だと思っています。

ですが、前回の記事を読んで、
「自分自身をコントロールして何かに集中することで、能力を大きく高めることができるという成功体験を積むこと」
も大切だなと感じました。
思い返してみると、私は中学以降、親に言われることなく自分自身で考えてコツコツ勉強していましたし、部活や友人と遊びつつも試験前はしっかりと切り替えて勉強していました。
大学生になった後も、自分自身の熱中する性格を理解していたので、自分自身でルールを作って取捨選択をしていました。
例えば、大学時代に麻雀に誘われたことが何度もありましたが、これまでの経験からハマってしまうことがわかっていたので、あえて断っていました。また、社会人になってからゴルフや飲み会に誘われる事も多々ありましたが、自分自身である程度距離をとっていました。
私生活の面で言うと、原則自分1人ではお酒を飲まないというポリシーを持っています。メリットとデメリットを天秤にかけると、私の場合はデメリットが上回ると考えているからです。
これが正解かは別としても、「自分自身をコントロールする事」は人生において非常に大切だと思います。
両親の力を借りながら「何かに集中することで、能力を大きく高めることができる」という成功体験を積むことができたと言う意味でも、私にとって中学受験は有用だったと思います。
今回は「中学受験におけるゲーム・漫画との上手な付き合い方」について、私目線で考えを書いてみました。いかがでしたでしょうか。
個人の特性もあると思いますし、何が正解かはわかりませんが、「家族間で信頼関係を築いておくことが重要であること」や「何かに集中することで能力を高めることができるという体験は貴重であること」は、ある程度汎用性が高いと思います。
あくまで1個人の意見ではありますが、受験期におけるゲームとの付き合い方で悩まれている全ての親御さんの参考になれば幸いです。
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